映画

【評価あり】神の日曜日

あらすじ

ジョシュア・マーストン監督による事実に基づいたアメリカの宗教映画。2018年に配信されたもので現在はNetflixでのみ見ることができます。

ペンテスコテ派のカールトン・ピアソン牧師は、6000人以上の信徒を抱えるメガチャーチの牧師でした。多くの人が毎週教会に訪れ、ピアソン牧師から語られる言葉に励まされていました。

しかし、ピアソン牧師の叔父の自殺、ルワンダで起きた大虐殺のニュースを見て、「神様はなぜ、このようなことをなさるのか。彼らは救われず、イエスの事も知れずに滅びに向かうのか。」とピアソン牧師は、疑問を持つようになりました。

そして、ピアソン牧師は、その夜神の声を聴き、一つの結論に至りました。「福音を聞いたことのある人は、自分で信じないことを選んだのだから、地獄に落ちても仕方ない。しかし、アフリカの人々は、自分で選ぶこともできないのだから、信じなくても死んだら天国に行ける。」

このピアソン牧師の言葉をきっかけに、教会の半分の人々が教会から去り、キリスト教の異端とまで言われるようになりました。

そして、ピアソン牧師自身もその状況を見て、果たして自分が聞いた声は神の声なのか、悪魔の声なのかと悩むようにもなりました。ピアソン牧師は、その後もゲイである信徒との関わりや妻との関わりの中で様々な壁にぶつかり、葛藤します。

しかし、ピアソン牧師はそうした厳しい現状の中から、一つの気づきが与えられ、新しい道を開かれていきます。

タルサ教会で 多様性についての講演を行っています

映画名 神の日曜日
監督 ジョシュア・マーストン
上映日 2018年 配信
上映時間 106分(1時間46分)
ジャンル 実話に基づく宗教映画 ヒューマンドラマ
年齢制限 なし
視聴できるサービス Netflix限定(定額見放題)

【評価】

内容

知性に訴え度

宗教性

総合オススメ度

内容

この映画は実際に起こった話に基づいて制作された映画です。この映画の一番の見どころは、ピアソン牧師が聴いた「神の声」に対するピアソン牧師の「応答」です。

その応答とは、「福音を聞いたものがない人であっても、神様の恵みによって、彼らは天国に行くことができる」というものでした。しかし、この応答で多くの信徒が教会から去っていきます。終には、「異端」と周囲から言われるようになりました。

劇中には、福音主義の牧師たちの「そんなこと言って大丈夫?」と思ってしまう言葉も飛び交いますが、ピアソン牧師が主人公の映画としての偏りが少しあるような気がしなくもなかったです。

しかし、ピアソン牧師の応答の根本には、「すべての人が神様の愛に導かれてほしい。」「苦しんでいる人を救いたい」という思いがあって、この映画にはそのピアソン牧師の想いを受け取ることができます。

知性の訴え度

この映画は、本当に考えさせられました。

この映画では、

「イエスの事を聞いたことのない人は、信じなくても救われて天国に行く。」というピアソン牧師の主張が議論の焦点に当てられています。

映画中の信徒の人々は、今まで聞いてきた教えとはかけ離れていたこの言葉を聞いて、教会から離れていくわけですが、

ピアソン牧師のこの結論に至った経緯と思いについては、個人的には非常に同情でき、理解できる点も多くあります。

「そうして神様はルワンダの大虐殺のようなことを起こされるのか。」「神様の福音を聞いたことのないそうした人々は、ただ地獄に行きつくだけなのか。」

この映画を通して、ぼくは「すべての人を救いたいと望んでいる神様」の存在と「神様の福音に背を向けている人間の罪」の問題をどう考えるかが非常に重要だと思いました。

ぜひ、この映画を見て、考えを深めてみてください。

宗教性

結構なクリスチャン向けの映画です笑

もしかしたら、キリスト教に関する情報がないまま、この映画を見てしまっても、なんでそんな議論になるん?

くらいの内容になるかもしれません。(映画レビューのサイトを見てそういった意見も多数ありました。)

宗教色が強く、だからこそクリスチャンの方は深く考えさせられるのだと思います。

この映画は、クリスチャンの方や、キリスト教に強く関心のある方には、ぜひ、見ていただきたい映画です。

あるこーくん
あるこーくん
キリスト教教会の中では重要なテーマですね!

総合オススメ度

この映画は、実話に基づく話であるだけあって、映画の話を身近なものとして捉えることができます。

僕自身クリスチャンなので「神様はどういう人々を救うのか。」という話題は、非常に興味がそそられました。

内容としても、少し偏りのある言動があるなーと感じたりもしましたが、非常に自分の信じている者を改めて考えるよい機会になると思います。

また、映画自体は、非常に宗教色の強いものだと感じています。しかし、もしキリスト教に関心のある方がいれば、ぜひ見ていただきたいです。

「キリスト教こんなことで分裂しているのか」という方がいるかもしれないし、「興味がさらに深まった」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、いずれにしても、キリスト教に触れる良い機会になればうれしいです。

まとめ

映画「神の日曜日」は、事実に基づく映画です。

ピアソンの牧師が見たルワンダでの大虐殺のニュースや神の声を聴いたことがきっかけに、様々な困難をピアソン牧師は経験するようになります。

この映画を通して、一つの教会と一人の牧師が実際に経験した大きな信仰の決断を体験的に知ることができます。

ぜひ、この映画を通して、キリスト教に関する考えを深めていただければ幸いです。

 

※現在この映画は、Netflix限定の映画になっています。ご注意ください。